博多人形の工程
1.粘土・土練り
選び抜いた白色で分子の細かい粘土を使用します。
原土は採掘の後、乾燥、粉砕、水簸(すいひ)、水切り、
ねかしと工程を通り、丹念に練り上げます。
2.原型
構想・デッサンが繰り返され、人形の姿が決まります。
練り上げこねた粘土をロクロの上に練り立て、頭、胴、
手足など彫るように仕上げていきます。
3. 生地づくり
原型から石膏(せっこう)で型を取った後、型に粘土を張
り付けます。そして型からはずされた生地を、原型の通り
に取り付け、仕上げと乾燥がされます。
また、一点ものの作品の場合は型は取らず、人形の中の粘土を
くり抜き、空洞にします。
4.焼成(しょうせい)
昔は庭先の「空吹き窯(かま)」と呼ばれた土窯で人形を焼い
ていました。近年、電気釜・ガス窯(850~950度)
などの技術改良が進み、品質も向上しました。
5.彩色(さいしき)
着物、帯の順に塗り込み、模様を描き込み、彩色作業が進め
られていきます。胡粉(ごふん)、岩絵の具または、同質の顔料
(がんりょう)を使用しています。
6.面相(めんそう)
面相筆を用いて「口紅入れ」・「目入れ」および
「まゆ毛描き」を行います。「面相」は、博多人形の生命
ともいえる表情をつくり上げていきます。
7.完成
これら6つの工程を経て、ひとつひとつ丁寧に作られた博多人形は、
お客様のもとに届けられます。